手術創、内視鏡や脂肪吸引でのカニューレ挿入口、ピアスホールなど、治療に伴う傷跡は必ず存在します。
症状もなく気にならない程度の傷跡が多い一方、膨らみや凹み、色素沈着などの見た目の問題も少なくありません。痛痒い、癒着やひきつれなどの症状を伴うお悩みも多くあります。
代表的な術後の傷跡とその治療
帝王切開の傷
手術跡の相談で多いのが帝王切開後の傷跡で、横切開の傷が主流ですが、縦方向の手術跡の相談もよくあります。
実はアンダーヘアーはケロイドの好発部位です。実際に一本の傷でもへそ下はさほどでもないが、陰毛にかかったところから盛り上がったケロイドのような傷という方も多いです。そして傷跡の硬いところがズボンや下着などの履き物と擦れ、慢性的に傷ができているというご相談もあります。
治療としては、見た目の改善が必要であれば、切除で対応していきます。とりあえずの硬さを柔らげたいときは、貼り薬や局所注射で対応していきます。
また、癒着があることもまれにあり、このような場所では傷だけきれいに縫い直してもまた癒着が効率に起きます。筋層、脂肪、皮膚といった異なる組織を縫い合わせる位置が重ならないように縫い合わせることで、傷が一体化することを防ぎます。
腹腔鏡の傷
腹腔鏡の傷跡は本来5ミリほどの小さな傷で、シミのような傷がある程度の目立たないものです。しかし、この小さなキズがきっかけで、ケロイド瘢痕として徐々に大きくなることがあります。この症状は圧倒的にへそ周囲に起こり、足の付け根や肋骨近くなどはあまりみられません。
ただの硬い瘢痕なら日常生活に問題はないのですが、おへその穴を覆うように盛り上がり、悪臭がしたり、膿んでしまったりする事があります。
決して珍しいトラブルでもなく、腹腔鏡の手術跡で、へそ周囲の傷跡に何らかの不都合を伴う方は約4割で、そのうち半数の方がどうしていいのか分からず諦めているという統計もあります。
治療は、できてしまった瘢痕を丁寧に切除し、傷を皮膚で覆うことでもとの状態に戻していきます。必要に応じて「へそ形成」も行いますので、ぜひご相談していただければと思います。
ピアスによる肥厚性瘢痕・ケロイド形成、ピアス裂傷の傷跡
ピアスホールをきっかけに瘢痕形成ができることがあります。ピアスの脱着をする際にホールを傷つけたり、感染を起こしたりすることが原因で、ほとんどの方が、ジクジクしていた期間が長く続いていたと自覚しています。治療としては、できてしまった瘢痕を切除して、縫うことで傷全体を皮膚で覆い、本来の正常な形に治していきます。
同じような瘢痕にケロイドというものがあります。ケロイドはアレルギー反応の一種と考えられていて、傷の範囲を超え、徐々に大きくなる傾向があります。通常は再発の恐れがあるため積極的な外科的治療はしませんが、大きくなってしまったものは、一度切除することで、瘢痕を極力無くし、内服や圧迫療法などの後療法で経過を診ていきます。
ピアス裂傷は、ピアスをひっかけて避けたり、皮膚がピアスの重さで裂けてきたりすることで起こります。耳たぶの相談が多いのですが、へそピアスのトラブルも耳に次いで多い相談です。
治療は、裂けた面が皮膚で覆われていますので、この皮膚を切り取り、新鮮な傷にします。そのまま縫い合わせると、時間とともに必ず輪郭がくびれてきますので、小さなZ形成術を施して予防していきます。
傷跡ではありませんが、ピアスホールの変形のご相談もよくあります。治療としては、ピアスホールは皮膚に覆われていますので、このトンネル状になった皮膚を切り取り、縫い合わせます。この際、耳やへそなどのシルエットが損なわれないように、傷の向きを考えながら傷を閉じていきます。
とても細かい作業で傷跡のケアも大変そう。
頭部、お腹、背中にできた通常の手術あと、脂肪吸引のカニューレ挿入口の傷跡、骨折治療などでのボルトの挿入跡など対応していますので、まずは無料相談をお受けしていただければと思います。
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治療中に2院を行き来することも可能です。
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